安西水丸展&飯坂温泉ほろ酔いウォーク

家常です、こんにちわ。7/7福島に行きました。

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この週末に、福島県立美術館の安西水丸展を見に行った。

東京に巡回してくる予定が分からなかったので福島へ遠出。

日本のグラフィックデザインは、東京オリンピック〜バブルの頃の勢いのある頃、とても面白かった。その頃の表現は、いつ見ても勉強になるし、憧れだ。社会状況もあるけど、なんだか、生き生きと表現をしている。やはり見ていて「やっぱりこういう表現を目指したい!」と改めて思わされる。

イラストの原画を間近に見ることができて、あの透明感の仕組みも分かった。パントーンと墨の線の間には、ごくわずかな透明な板の分、距離がある。だから単純な平面ではない「もの感」がある。すごくシンプルだけど、とても効果的。勉強になる。

グラフィックデザインは、時に心折れそうになることが多い仕事だけど、制作への強い心を改めてもてた。がんばろう!

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その後、時間があったので、飯坂温泉という温泉街へ。福島市から飯坂線という私鉄で30分ほど。福島市自体も観光都市という雰囲気ではないので、飯坂温泉も、そんなに派手ではない。山間によくある、今にも崩れそうなホテルや旅館が川ぞいにチラホラ。人もまばら。

温泉に入って、福島名物の円盤餃子とビールをいただく(名店「照井」)。人間はやっぱり食べるために生きているんじゃないかって思う。美味しい。どうやって作っているのかわからないけど、数珠状に丸くつながった餃子。味は野菜感たっぷりだけどしっかり肉の味もある。揚げ餃子なんだけど、つながっている。どうやってるのかな。それにしても、餃子はビールによく合う。ごくごくいけちゃう。う〜ん、おいしい、と思っていたけど、お店が18時でいったんイベントで閉めちゃうそうなので、お会計して帰宅の途へ。

こんな田舎でこんなにのんびりするのもいいな〜なんて思いながらブラブラと駅まで歩くと、何やらさっきまでシャッターぽかった街がずいぶんざわついている。さっきまで無かった「ほろ酔いウォーク」なるのぼり旗が、そこかしこに。どこからか、景気の良い太鼓と笛の演奏が。。。なんだ???

駅に着いたら太鼓の演奏を聴いている人だかり。すごい人だかり。ど、どこに、こんなにたくさん人がいたのだ???・・・まあ、いいや、電車に乗ろうかなと、改札まで行ったんだけど、小さな改札の向こうから、またまた人があふれてきている。とてもじゃないけど、改札内に入っていけない。ぽかーんとしている間に、乗ろうとしていた電車が行ってしまった。

しばらく電車は出ないので、商店街に戻って観光案内所で色々きいてみた。3,500円で5軒まわることができるチケットを持って、飲み歩くイベント。もう32回もやっている。けっこう遠くからも来るそうだ。餃子とか温泉卵とか食べながら。周りは良い感じの田舎の町と、山と川。初夏の程よい季節。陶酔感をかき立てる太鼓が響き渡る。なにより温泉街だから、もう、軽く酔っ払って温泉入って(要注意)朝まで。幸せではないか!う〜ん、、、行きたかったけど、泊まる予定では無かったので、悩んだ挙句、ことんことんと電車に揺られて帰ることにした。いつか、朝まで酔っ払ってもokそうな方々と一緒に行こう。来年、だれかいきませんか?笑

いや〜、街おこしとか、難しいことも多いけど、あれは、ものすごい成功している街おこしだ。街の素敵な部分を良い感じに引き出している。そして根本的に、ものすごく楽しんでいる。それは本当に大切なことだと思う。自己主張したり、スタイリッシュでファッション的に町おこしをするのではなく、街を楽しむ気持ちが一番重要だ。もしかしたら、街おこしなんて言わないほうが良いのかもしれない。街をおこすとか、そういう能動的・他律的なことじゃなくて、ごく自然なこと=流れが大事なのだ。そんな気持ちになる。その流れを作るというか、感じるというのが、企画とかアイディアには大切なのだろうな〜。いや〜楽しかったな〜。ほんと、楽しかったな〜。

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下記リンクです。

福島県立美術館

飯坂温泉